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椿三十郎
若侍たちが椿三十郎と出会い、三十郎が若侍に味方することを決め、一人でお堂を取り囲んでいる侍たちの前に出て行き、立ち回りをした後、手ごわい相手、室戸と対面する。ここまでの一連の流れが非常にスムーズでテンポよく進み、ストーリーの導入部としてもちゃんと機能しているのは、黒澤版の優れた脚本のおかげだろう。なぜ若侍たちに味方するのかといった、三十郎の心理をくどくど説明せずにあえて謎めいたままにしてあるおかげで、観客は若侍たちと同様、この人は次はいったい何をしでかすのかと思ってドキドキする。これはまた、若侍たちが三十郎を信じるかどうかをめぐって意見が割れる場面へと効果的につながっていく。今のテレビ番組の脚本家が書き直したらこうはならなかっただろうから、黒澤版の脚本をそのままつかったことはよかったのではないか。

どうしても黒澤版の名優たちと比較されてしまう出演者たちだが、威厳や迫力ではかなわないにしても、喜劇的な場面での松山ケンイチや佐々木蔵之介の演技は軽妙でよかったと思う。室戸役の豊原悦司は最初に三十郎と出会う場面からこいつに惚れたという空気を出していて、これはこれで一つの解釈として面白いし、最後の決闘場面にもちゃんとつながってくる。武士の対面を汚されたというよりも、惚れた人間に裏切られたという、より人間的な室戸がここにはいる。

ただ、今は時代劇という虚構性の強い世界を成立させることが難しくなっているのかなと感じた。昔は三船敏郎のちょんまげ姿を映画やテレビでしょっちゅう観客は目にしていたのに対して、観客は毎日普通の格好をした織田裕二をCMなどで目にしているわけで、テレビで時代劇を目にする機会もかなり減ってしまった今、観客が違和感を払拭するのは難しい。中村玉緒なんて完全にバラエティ番組のときと同じ顔で写されていて、これではドリフの時代劇コントに見えてしまう。喜劇的要素のある映画とはいえ、現代とは違うモラルの世界で命のやり取りをする男たちの話なのだから、安易にテレビで見かける顔をそのまま使ってはいけないし、使うならテレビで見せている顔とは違う表情を演出で引き出すべきではないだろうか。

椿三十郎
椿三十郎三船敏郎 仲代達矢 加山雄三

おすすめ平均
stars最高傑作
stars黒澤さんの女性観の一面が垣間見える気がします。
starsユーモア+殺陣!
stars黒澤映画で一番好きかも
starsしょーもないですが

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椿三十郎

 『この男、 時代を超えて生きている。』  コチラの「椿三十郎」は、山本周五郎の「日日平安」を原作に1962年に製作された「椿三十郎」を45年の時を経てリメイクした作品で、年末の時代劇シーズンに先駆けて12/1に公開されるのですが、試写会で観て来ちゃいましたぁ~... ☆彡映画鑑賞日記☆彡【2007/12/17 21:52】

真・映画日記『椿三十郎』(織田版)

JUGEMテーマ:映画 12月14日(金)◆654日目◆ 終業後、六本木ヒルズ内にある「TOHOシネマ」へ。 中に入ると長蛇の列が。 話題作『アイ・アム・レジェンド』がこの日公開初日ということもあるが、 毎月14日が「TOHOの日」(10+4=14で…)で1000円で見られるか           【2008/03/18 18:18】
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