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30代。独身。眼鏡。超短髪。あごひげ少々。映画館に通うのが趣味。コメントやトラックバックはお気軽に。

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マリー・アントワネット
冒頭、彼女の意志とは無関係に、政治のための結婚は決まっている。フランスへと向かう馬車の中でペットと戯れ、付き添いの少女たちと遊び、眠る姿は、遠足や修学旅行の時の10代の現代女性と変わらずあどけない。しかし、もうすべては決められていて、彼女に選択の余地はない。ヴェルサイユ宮殿へとつながる道は一本で、別の道を行くことも、引き返すことも許されない。そして観客はその道が断頭台へと続いていることも知っている。

ヴェルサイユ宮殿での生活は、一般人から見れば夢のようだ。、しかし、彼女はここで世継ぎを生むことを期待され、その役割から逃れることはできない。しかも、その役割を果たすには彼女も夫の皇太子(ジェイソン・シュワルツマン)も幼すぎる。どんなに広くても、ここは彼女にとって一種の牢獄であり、皮肉なことに彼女がここから解放されるのは革命によって地位を追われるときなのだ。

人生を決める選択を許されない彼女は、代わりに消費することに自由を見いだす。どんな服を着るか、どんな髪型にするか、どんなケーキを食べるか・・・。当時の風俗を再現しただけではなく、今のポップな感覚が生かされていて、音楽もクラシカルなものとテクノが混じり合っている。現代の観客が見ても楽しいものに取り囲まれた生活の裏には、いつも虚しさが貼りついている。豪華だが形式張った生活の外に彼女はあこがれる。プチ・トリアノンで彼女は自然に囲まれた生活を始める。もちろんこの建物も宮殿の敷地内にあるのだが、彼女にとってここでの生活は宮殿生活の外を意味する。ルソーを読み、どんな役割にも縛られない大自然の中の自由を彼女は夢想する。

ところが、革命が起き、身に危険が迫ったとき、彼女はこの役割を最期まで全うしようと決意する。歴史、運命によって与えられた自分の地位を、彼女は夫とともに受け入れる。宮殿での最後の晩餐で、彼らは今まで以上に国王らしく、王妃らしく見える。

この映画がそっくりさんによって歴史を再現しようとしたものではないことは、キルスティン・ダンストが英語で演じていることからも明らかで、ケーキも今店頭に並んでいるようなものが多く登場している。無邪気な10代の少女から子を失った30代の母までを一人で演じ、消費することの楽しさと虚しさを感じさせるキルスティン・ダンストがすばらしい。

マリー・アントワネット〈上〉マリー・アントワネット〈上〉
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感想/マリー・アントワネット(試写)

こいつも女性誌中心に話題沸騰、ソフィア・コッポラ最新作で一大歴史絵巻の『マリー・アントワネット』1月20日公開。世界で最も有名な王妃の1人、マリーをソフィア流に描き上げました。賛否わかれそうだけど、オレ的にはすっごい好み。マリー・アントワネット『ベルばら』 APRIL FOOLS【2007/01/27 19:56】

マリー・アントワネット

14歳で嫁ぎ、18歳で王妃に。もうひとつのマリー・アントワネットの物語。 悠雅的生活【2007/01/27 20:16】

映画「マリー・アントワネット」

原題:Marie-Antoinette「ベルばら」でも有名な彼女は、オーストリアはハプスブルグ家の女帝マリア・テレジアの末娘として生まれ、フランスはルイ15世の王太子と政略結婚する・・ 白馬を連ねてフランスへと向かい、後のルイ16世となる王太子と引き合わされたとき、マ 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~【2007/01/27 20:28】

『マリー・アントワネット』

----ソフィア・コッポラ監督の新作だよね。まだ3作目だけど、こんな歴史劇を撮るとはちょっと意外な気がするニャあ。「うん。でも観てみて納得。これまでの宮廷映画とはまったく異なる。まず、その色使いからして全然違うんだ」----へぇ~。どういうところが?「18世紀を描 ラムの大通り【2007/01/27 20:29】

マリー・アントワネット/キルステン・ダンスト

ソフィア・コッポラが描くポップでロックな青春映画。舞台は18世紀のベルサイユ、主人公はあのマリー・アントワネット。でもこの作品は史劇でも伝記映画でもないんですよね。14歳という若さで母国オーストリアのためにフランス王家のちのルイ16世に嫁ぎ、慣れない生活様式の カノンな日々【2007/01/27 21:40】

マリー・アントワネット

この映画は伝記でも史劇でもなく、マリー・アントワネットという一人の女性の青春や恋愛など「心」を描いた作品といっても良いくらいで、だからか、中心になるのは嫁いでから子供が出来るくらいまでになっています。史劇としてのマリー・アントワネットと、ソフィア・コッポ 八ちゃんの日常空間【2007/01/27 22:03】

『マリー・アントワネット』

 前作『ロスト・イン・トランスレーション』の公開時に沢木耕太郎さんの映画評がらみで「アメリカ人の傲慢さが出てるんじゃないのか」という記事をいくつか読んだ記憶がありました。個人的にはあの作品に関しては舞台自 flicks review blog II【2007/01/27 23:04】

【マリー・アントワネット】

★なんか、好きだなぁ。カラフルで・・・♪ 普通じゃない(って言い方は、変かもし 空の「一期一会」【2007/01/28 00:54】

マリー・アントワネット

マリー・アントワネット生誕250周年ということもあって、(モーツアルトもそうなのよ)色んな記事やいく種もの舞台も見てきたけれど。。。これはソフィア・コッポラのカラーで描く、等身大の娘っ子マリーのお話{/hikari_pink/}{/hikari_pink/}私はべるばら漫画も大好きだし シャーロットの涙【2007/01/28 01:06】

『マリー・アントワネット』

歴史ものではなくて、甘酸っぱい青春ものなのです。カンヌでは別に評価されなかったし、拡大上映されている日本での評判もたぶん・・・。でも、こういう試みは大好きなの。マリー・アントワネットが主人公のガーリームービー。マリー・アントワネット生誕250周年だなんて知 かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY【2007/01/28 23:13】

映画マリーアントワネットサウンドトラック

ソフィア・コッポラが、自分の好きな曲を集めたCDを編集するようだ。コッポラが監督した『ロスト・イン・トランスレーション』や『マリー・アントワネット』はそのサウンド・トラックも人気で、確かな音楽センスを持つことで知られている。イギリスのレコード会社「ディスカ マリーアントワネット マリブになろう!【2007/01/29 14:59】

★「マリー・アントワネット」

衝撃っひらりん、ダンスト派に転向か???今週も、見たい作品が目白押しなのに・・・ついついこの映画をチョイスしちゃうとは・・・。 ひらりん的映画ブログ【2007/01/29 23:58】

パステル調「マリー・アントワネット」

マリー・アントワネット〈下〉早川書房このアイテムの詳細を見る見てまいりました、映画マリー・アントワネット。等身大のマリー・アントワネット で予想しておりました通りの映画でした。好みです。欲を言いますならば、です。フェルゼン伯との恋が、ちと軽すぎないかい? 郎女迷々日録 幕末東西【2007/01/30 01:47】

「マリー・アントワネット」 わたし自身を見て欲しい

マリー・アントワネットが王太子妃としてフランス王家に嫁いだのは14歳の時。 そし はらやんの映画徒然草【2007/02/04 06:33】

マリー・アントワネット

 オーストリアの皇女アントワーヌ(キルスティン・ダンスト)は、母の命令によりフランス王太子の元に嫁ぐ事になった。 オーストリアとパリの国境で祖国を捨て、迎えの儀式により彼女は涙を見せる。しかし、新しい生活への期待と眺望はアントワーヌの眼.... とにかく、映画好きなもので。【2007/02/04 14:24】

『マリー・アントワネット』最も愛され、最も憎まれた伝説の王妃

  MOVX京都にて鑑賞しました。1日のファーストディーということもあり、19:00からの上映もたくさんのお客さんで、いっぱいマリー・アントワネットと言えば、フランス革命を思い出す。オーストリアの皇女マリーが若干14歳の若さでフランス王太子の元に嫁ぐのだが、 銅版画制作の日々【2007/02/08 01:06】

『マリー・アントワネット』

ベッドルームを愛するすべての人たちへ『マリー・アントワネット』 監督:ソフィア・コッポラ 出演:キルスティン・ダンスト映画全体としてパーティの喧騒よりパーティの終わりに重心を置いてる作りに、非常に納得がいく。僕らのストックするあの日の思い出で今でも鮮明に HELLOGOODBYE【2007/02/14 14:38】

マリー・アントワネット(1/20公開)

 2/1、渋東シネタワーにて鑑賞。6.0点。 いざフランス革命というところで終わってしまうのでドラマ性が無いとか、何を言いたいのか伝わってこないとか、よく耳にするそういった評判は確かに正論なのだが、今さら大時代ぶった史劇を描こうなんてせずに、ひたすら美術と衣装 第八芸術鑑賞日記【2007/02/15 01:44】

マリー・アントワネット

 「マリー・アントワネット」初日の初回、着合い入れて観て来ました。が…(汗) あぁ、私は何を期待してたんだろう…?自分でもよく分かりません。ポップでお洒落な感じの宣伝に、ホイホイ乗せられてしまったのだと思いました。 一流のスタッフの手によるであ... ray’s home【2007/02/17 12:49】

上映終了間近の「マリー・アントワネット」見てきました。

 上映終了間近のマリー・アントワネットをやっと、やっと見てきました。 よしなしごと【2007/02/26 03:28】

マリー・アントワネット<ネタバレあり>

キルスティン・ダンストってこんなに可愛かったっけスパイダーマンのヒロイン役で出てきた時は (=_=;)ナント マア!と思ったもんですが マリー・アントワネットになった彼女はめっちゃ可愛かったですね~とっかえひっかえ出てくるドレスは(今風になってるみたいや.. HAPPYMANIA【2007/02/27 04:09】

【2007-7】マリー・アントワネット(MARIE ANTOINETTE)

14歳で結婚、18歳でフランス王妃、彼女の名は、マリー・アントワネット恋をした、朝まで遊んだ、全世界に見つめられながら。豪華なヴェルサイユ宮殿に暮らす孤独な王妃の物語。 ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!【2007/03/04 23:02】

マリー・アントワネット

 ソフィア・コッポラ監督の映画「マリー・アントワネット」を見ました。 マリー・アントワネット  オーストリア皇女マリーは14歳の時にフランス王太子ルイ16世の元に嫁ぐことになります。しかし、フランスに嫁ぐということはオーストリアの全てを捨てるというこ シナリオ3人娘プラス1のシナリオ・センター大阪校日記【2007/03/17 11:32】

真・映画日記(2)『マリー・アントワネット』

(1からのつづき)午後10時半過ぎ、「東中野ポレポレ」を出て新宿に移動。コマ劇場前にある映画館で『マリー・アントワネット』が先行上映されているので見に行くことに。12時ちょうどから始まった。ファッション、音楽、テーマなどソフィア・コッポラがやりたかった世界観           【2007/06/02 11:29】

マリー・アントワネット

 『恋をした、朝まで遊んだ、 全世界に見つめられながら。 14歳で結婚、18歳で即位、豪華なヴェルサイユ宮殿に暮らす孤独な王妃の物語』 コチラの「マリー・アントワネット」は、1/20公開になった世界一有名な王妃マリー・アントワネットを描いたヒストリカル・ロマ.... ☆彡映画鑑賞日記☆彡【2007/11/05 22:14】

マリー・アントワネット

お菓子好きの妹に誘われて ケーキ好きの間では有名なフードライター(?)が主宰する ケーキを食べる会に参加した時、 映画のブログをやっていると言ったら この映画観ましたか?と何回も聞かれました。 お菓子の監修を フランス菓子の老舗”ラデュレ”がというお店が 映画、言いたい放題!【2008/01/29 01:37】

マリー・アントワネット

恋をした、朝まで遊んだ、全世界に見つめられながら。 Addict allcinema 映画レビュー【2009/05/25 23:19】
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