プロフィール

Author:fumiya
30代。独身。眼鏡。超短髪。あごひげ少々。映画館に通うのが趣味。コメントやトラックバックはお気軽に。

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

FC2カウンター

Kinetic Vision
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

キサラギ
限定された空間の中で、男たちが言論を戦わせ、事件の真相に迫ろうとするというストーリーは「12人の怒れる男たち」そのものだが、この映画で激論を交わす男たちは陪審員ではなくアイドルオタク(小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅、香川照之)だ。彼らはあの陪審員たちのような民主主義の英雄ではなく、そのふるまいは観客の笑いを誘うのだが、アイドルの焼身自殺の真相に迫ろうとする姿勢は真剣そのものだ。登場人物がセリフを言うたびに事件の見え方が変わり、謎が一つ一つクリアされていく展開は面白くて、最後までドキドキさせられる。部屋にあるちょっとした小道具やなにげないセリフが伏線になっていて、後のストーリー展開に生かされていく。

ここで明らかにされるのは事件の真相であり、一人の女性の真実である。アイドルとはファンの男性が抱く思い入れが重なり合って生み出される虚像なのかもしれない。映画の終盤に映し出される如月ミキはお世辞にも一流アイドルとはいえない歌と振り付けなのだが、5人のファンが抱く思い入れの強さは彼女を女神にしてしまう。自分に対する中傷が貼り付けられたロッカーの前で如月ミキの写真を見つめる小栗旬にとって、彼女は救いの女神そのものだ。そしてこの映画のいいところは、最後に彼らがたどりつく事件の真相、一人の女性の最後の瞬間が、彼らを裏切るものではないということだ。数少ないファンにとっての女神であり続けようとした一人の女性の真実が、明らかにされる。

キサラギ オフィシャル・ムック
キサラギ オフィシャル・ムックランダムハウス講談社編集部


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


スポンサーサイト
ダイ・ハード4.0
タイトルが示すように人並み外れてタフな肉体を持っているけれど、マクレーン刑事はただの単純な肉体派の刑事ではない。いつも相手より不利な状況での戦いを強いられ、彼は誰も思いつかないようなことを瞬時に考えつき、消化器から車まで、手元にある道具を武器として利用して、困難を乗り越える。確かにアクション大作らしいスケールの大きい派手な爆発シーンもたくさんあるけれど、彼の発想力が最も生かされるのが狭い限定された空間での戦いだ。今回もアパートの一室、トンネル、工場など、彼の発想力が生かされる空間が次々に出てくる。

サイバーテロを実行するテロリスト集団は冷酷で頭脳明晰なリーダーガブリエル(ティモシー・オリファント)に率いられている。コンピューターネットワークを掌握され、FBIは後手にまわる。そしてマクレーンは常にFBIより先に事態を把握し行動している。その差は、ハッカー青年マット(ジャスティン・ロング)を味方にできたかどうかにある。プライドが高くハッカーのいうことに耳を貸さないFBIと、自らはコンピューター音痴だが素直に耳を傾けるマクレーン。マクレーンとは年齢も趣味も全く異なる青年が、マクレーンと共に死地をくぐり抜け、最後には固い友情で結ばれた「相棒」になるプロセス、そして一人のオタク青年が部屋から引きずり出され、自分が世界とどう関わっているかを知り、責任感を持った人間に成長していくプロセスが、非常に魅力的に描かれている。

今までのシリーズ同様、ブルース・ウィリス自身が魅力的なのは言うまでもない。娘(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)を人質に取られた後の、愛情と冷静さを併せ持った表情の凄みとか、英雄と呼ばれる男の孤独な私生活と仕事への責任感を語るときの寂しげな表情など、彼にしか出せない魅力がある。年をとり、目上の人間に反抗する役ではなく若者たちにとっての頑固親父を演じるようになっている。

ダイ・ハード トリロジーBOX(「ダイ・ハード」スペシャル・ディスク付)
ダイ・ハード トリロジーBOX(「ダイ・ハード」スペシャル・ディスク付)ブルース・ウィリス ジョン・マクティアナン ボニー・ベデリア

おすすめ平均
stars良心的な価格設定は魅力的♪
stars売り方が分からない・・・
stars僕らのヒーロー!

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


舞妓Haaaan!!!
サイレント映画の時代には様々な喜劇役者たちがコミカルな動きで観客を笑わせていた。この映画にはカリスマ芸人の日本外交に対する政治的諷刺もカリスマ映画監督の自己諷刺もないが、2時間ずっと駆け回り続ける阿部サダヲがいて、小気味よいテンポで展開するストーリーがある。

鬼塚公彦(阿部サダヲ)には舞妓好きという一点を除いて、日本人の悲しみやら映画監督の自意識などといった小難しい自我はなく、好きな舞妓に突進しながらひたすら変化し続ける。その変化はコスチュームに表れている。サラリーマンのスーツ、高校の学ラン、変な格子のジャケット、はっぴ、野球のユニフォーム、格闘家スタイル、ブリーフ一丁・・・。これほど衣装を替え続ける主人公をあまり見たことがない。ライバルの野球選手内藤貴一郎(堤真一)も、ユニフォームをあっさり捨てて、次々と華麗に転身していく。公彦を慕う富士子(柴咲コウ)も、OLから舞妓へと変化する。一方、貴一郎の妹駒子(小出早織)は、舞妓になることを義務づけられ、変化することが許されない。しかし彼女も映画の終盤で、衣装を選択することによって自分の気持ちを表す場面がある。主人公たちのコスチュームの変化が映画にリズムをもたらしている。

富士子が舞妓になっていくエピソードや駒子と貴一郎のエピソードはわりと真面目に演出されていて、公彦のコミカルな場面とバランスよく混ぜられている。そして堤真一がコミカルと真面目をつなぐ役をうまく演じている。

舞妓Haaaan!!! オリジナル・サウンドトラック
舞妓Haaaan!!! オリジナル・サウンドトラックサントラ


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


プレステージ
舞台で喝采を浴びるのは一人だけ。映画の前半に鳥を消すマジックのタネが明かされる。1羽の鳥が照明を浴びて喝采を浴び、もう1羽の鳥は人目に触れることなく死んでいる。この鳥かごマジックの原理に、二人のマジシャンの人生は囚われている。同じマジックで二人のマジシャンが同時に喝采を浴びることはない。より優れた方だけにスポットライトが当たる。ライバルは影の中に消えてもらわなければならない。

この映画は最初から「2」という数字に取り憑かれている。二人のマジシャンが争うきっかけになった不幸な事故は、女性の腕をヒモで一重巻きにしたのか二重巻きにしたのかが問題になっている。その後しのぎを削るボーデン(クリスチャン・ベール)とアンジャー(ヒュー・ジャックマン)、二人のマジシャンがそれぞれ挑むのは瞬間移動マジック。マジシャンが一瞬観客の視野から消え、再び別の場所から現れる。入り口から影に消えるものと、出口から光の中に現れるもの。このマジックもまた2という数字に支配されている。登場人物の私生活も分裂していく。ボーデンと二人の女性、二人のマジシャンの間を往復する女性アシスタント(スカーレット・ヨハンソン)、アンジャーとそっくりの俳優・・・。そしてアンジャーが使うニコラ・テスラの奇妙な機械もまた、「2」という数字と関係している。

過去と現在を往復する語りになっているが、ボーデンが持っていた一冊の手帳が軸になっていて、混乱することはない。互いに相手が読むことを意識して書かれたメッセージが相手を挑発する。マジックに取り憑かれ一線を超えてしまった二人を見守るカッター(マイケル・ケイン)は常識の枠内にとどまる人物であり、観客の視線を導く役割を果たしている。

メメント
メメントガイ・ピアース クリストファー・ノーラン キャリー=アン・モス

おすすめ平均
stars忘れた事を忘れるって怖い
stars異色の個性派ミステリー
starsたぶんきっと・・・事実のとおり
starsある人生論。
stars見せ方

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。